事業内容

プロジェクト-2 伝送網の光化(FTTH化)

三重県北勢地方におけるFTTH導入

ケーブルテレビ業界の先陣を切って有線ブロードバンドの普及に取り組んだCTYは2000年代には北勢の通信市場のトップシェアを握った。

一方で、NTTはフレッツFTTHの普及に取り組み、集合住宅プランの導入をすすめた。電力系として出発したコミュファはauの資本参加で営業改革とTV再送信も加えた商品性の改善をすすめ、北勢市場に参入し、ケーブル・フレッツ・コミュファの三つ巴の戦いとなった。

CTYは地域密着のサポートとコミュニティチャンネルによる差別化で対抗するものの、通信スピードの点で不利はぬぐえず、2013年FTTH化へ踏み切った。
工事・サポート体制を充実し2016年に完了する短期決戦とし、顧客喪失を最小にした。次いで集合住宅のFTTH化にも取り組んだ。
CCJグループ入りしたCNSのFTTH化支援も同時に行い、北勢における通信シェアトップを維持し、FTTH通信市場でも北勢におけるトップシェア獲得に成功した。
現在、同軸伝送契約の残る放送契約についても完全光化を目指しCTY/CNSともに地域伝送網の高度化に取り組んでいる。

新潟県中越地方におけるFTTH導入

NCTにとって、高速通信サービスの実現にあたり必須となるFTTH化は大型投資が必要な一方、既にFTTHサービスを開始していたNTTの後発となること、地域の高齢化により将来の市場縮小が見込まれることが、投資に踏み切る際の大きな障壁となっていた。

NCTは、こうした事態を打開するため、ケーブルテレビ業界で初となるNTTのFTTH回線を借用する「シェアドアクセス方式」を採用することとした。
長岡中心エリアには自前回線、周辺エリアにはNTTのFTTH回線を借用することで、迅速なエリア拡大が可能となり、いまも顧客獲得率全国トップクラスの実績をあげている。

ドコモ光タイプCによる協業

FTTHを地域に販売していくにあたり、思わぬ障害が見えてきた、携帯電話である。

今や成人の一人に一台は契約しており、その営業・サポート拠点として地域内には複数の携帯ショップが存在する。au・ソフトバンクは固定電話サービスの提供元として協業しており、それぞれの携帯を保有する顧客はネット接続サービスに加入すると割引を受けることができ、携帯ショップも顧客獲得の重要なチャネルとなっていた。

一方ドコモとは協力関係が何も無かった。こうした中、NTTフレッツの光回線卸サービスが開始され、ドコモがこれにより光サービスに乗り出し、提携するプロバイダーによりタイプA/タイプBというサービスとした。この状況はドコモ携帯の利用者を、ケーブルテレビ業界で取り込むことが困難になることを意味する。これはドコモの利用者にとって望ましい状況ではなく、利用者ファーストでお互いにできることを目指して調整した結果、2016年12月ケーブルテレビのFTTHを回線卸するプランであるタイプCの発売にこぎつけることができた。

当社グループのFTTH回線を使うプランでドコモの携帯利用者にメリットのあるプランである。こうしてドコモショップも重要な販売チャネルとなり、すべての大手携帯キャリアユーザーに利便を提供できるようになった。このTypeCプランは全国のFTTHを扱うケーブルテレビ事業者にも広がりをみせつつある。